店主の四方山話                    TOPへ戻る




 

  第80話 老化と補腎の話(4)高血圧の補足


  高血圧の漢方療法

体のアンバランスを矯正し、結果として血圧を下げるのが漢方の方法

東洋医学では、血圧が高くなるのは、血流を元通りにするための代償反応だと考えています。血圧が高くないと体が正常に維持できないわけですから、なぜ血圧が高くなっているのかという原因を探り、それを取り除くことを優先します。つまり、降圧剤のように直接血圧を下げるのではなく、体のアンバランスを矯正することで、結果として血圧が下がるようしていくのです。以下のように、原因や体質別に様々な漢方薬が用いられます。


1)腎精不足

 上記の加齢によって発生する状態で高齢者に多い。第79話で書いたとおりです。
 これは2つのタイプに分けられます。

 腎陰虚
 顔色が紅い、手のひら、足の裏がほてりやすい、夢が多い、耳鳴り、不眠、痩せている、
 口喉が乾燥しやすい。
 左帰丸、六味地黄丸、杞菊地黄丸、知柏地黄丸、三甲復脈湯などが適合します。

 腎陽虚
 手足が冷たい、軟便や下痢しやすい、むくみやすい。
 右帰丸、八味地黄丸、牛車腎気丸などが適合します。


2)肝陽上亢 

 めまいと頭痛が同時に現れやすく、過労や睡眠不足や、怒ることで血圧が急激に上がりやすい。
 普段、イライラしやすく怒りっぽい、便秘ぎみの人が多く、ストレスがたまりやすい。
 天麻鈎藤飲、降圧丸などが適合します。


3)肝火上炎

 頭痛を伴うことが多く多くは内部から張った感じのある頭痛。口が苦い、喉が渇く、眼が赤く充
 血しやすい、イライラ、激しい耳鳴りがあることがある、便秘ぎみ、尿の色が濃い、不眠
 瀉火利湿顆粒降圧丸を同時に使用したり、牛黄清心丸、黄連解毒湯が適合します。


4)痰濁中阻

 重く締め付けられるような頭痛を伴うことがあり、眠い、肥っている人に多い、血中の中性脂肪
 が多い。
 半夏白朮天麻湯、黄連温胆湯などが適合します。


5)於血阻滞

 高血圧の病歴が長い、頭痛がなかなか治らない、痛みの部位がいつも同じところ、針で刺すよ
 うな痛み、脳や心臓の病気(狭心症、心筋梗塞、脳出血、脳動脈硬化など)がある。
 冠元顆粒、通きょう活血湯などが適合します。




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