店主の四方山話                    TOPへ戻る


  

第193話 半夏の話



漢方薬の原料である生薬は、天産物であるために、良い物もあればそうでないものもあります。


半夏厚朴湯、大柴胡湯、小柴胡湯、小青竜湯、六君子湯、二陳湯など、様々な煎じ薬の構成成分である半夏は、見た目だけでも優劣がわかりますので、並べて写真を撮ってみました。大きさがかなり違います。大きいものの方が上品ですが、値段も高いです。


半夏(はんげ)
左は1級半夏、右は2級半夏です。
半夏は、嘔吐を止めたり、痰湿を除く働きがあり、漢方では重要な生薬です。


日本漢方薬製剤協会(漢方薬製剤を製造販売している国内の製薬メーカーの団体)の調査によると、主要な漢方薬材料の30品目平均で、2006年を100としたとき、2014年には244と、8年間で調達コストが2.4倍になっています。漢方薬製造メーカーの中には、やむなく原料の質を落としコストの上昇を抑えているところもあると聞きます。

また、生薬の価格の高騰で、現在の保険の薬価では2級半夏であっても薬価よりも仕入れ値段が高くなってしまっているので、逆ざやになってしまい保険適応の漢方薬にはもっと品質の悪い3級以下の半夏を使わざるを得ないのです。

実は、20年位前に流通していた1級半夏は今の1級半夏よりもさらに大きく、大きさも揃っていました。値段が高くなっただけでなく、全体的な品質が低下しています。今まで取引の無かった生薬問屋さんが持ってきたのが右側の2級半夏です。現状使用している1級半夏よりも値段は安いのですが、原材料の品質は薬効に直結しますから、原材料が高くなったからその分、品質の劣る材料を使おうという気にはなりません。今まで通り、安定して入手できる生薬の中で、なるべくより良いものを使って行く所存です。



川口漢方薬局のホームページ
http://kawaguchikampo.c.ooco.jp/

お問い合わせは以下にお願いします。

電話    054-345-8991 

メール  kawaguchikampo@nify.com