店主の四方山話                    TOPへ戻る




  

 第182話 生薬のグレードの話




先日、4月に東京から静岡に引っ越して来られた方に、東京の病院で処方されていた煎じ薬と同じものが出来るかどうかお尋ねがありました。持って来られた処方箋から、内容は加味逍遥散と判明しましたので、これなら同じものが煎じ薬でも出来るし既成のエキス顆粒剤もありますよ、という返事をしましたら、自動煎じ機も持っているし、長いこと煎じ薬を飲んでいるので煎じ薬を希望され、買っていかれました。


その日のうちに電話がかかってきました。

お客様: 「この漢方薬、以前のんでいた処方どおりの同じものなんですか?どうも、香りが強いし、味も違うようだけど?」

予想はしていましたが、すぐに電話がかかって来るとは。

私:「はい、処方どおりの漢方薬です。ただし、材料の生薬のグレードが違うので、味や香りが異なって当たり前です。私どもの煎じ薬の方が良い香りがするはずだし、味もまろやかでのみやすいでしょう?」

お客様:「同じ生薬なのにそんなに香りや味が変わるものなんですか?」

私:「味や香りが変わるだけなら良いのですが、おそらく効果も違うと思いますよ。」

お客様:「えっ!効果も違ちゃうんですか?」

私:「保険では、良い生薬は使えません。例えば、私どもの加味逍遥散に使ってある当帰は奈良県産の大深当帰です。普通の保険で処方された漢方薬では逆ザヤになるので絶対に使えません。中国産の当帰の3倍の値段するんです。それでも高い材料のものを使うのは、香りが良くて味も甘くて飲みやすく効果が高いからなんです。」

お客様:「当帰が原因ですか?奈良県産のものはそんなに良いんですか。」

私:「当帰だけではありません。漢方薬の材料は、天産物である生薬が原材料ですから、材料の良いものとそうでないものだと、効能にはかなり差が出る場合もあります。だからこだわっているのです


それから、二週間後、このお客様がまた同じ漢方薬を求めて買いにお見えになりました。番茶と新茶ぐらい違うような気がするとおっしゃっていました。



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