店主の四方山話                    TOPへ戻る



第173話 慢性腎炎・腎不全の漢方薬の話




ここ数年、慢性腎炎や腎不全の方のご相談が増えてきています。日本での慢性腎炎や腎不全の患者さんの数は増加傾向になるので、それも当然のことでしょう。原因は糖尿病です。糖尿病から腎機能が低下し、腎不全になって、透析治療を受けなければいけない方というのは、毎年1万人程度ずつ増えているのです


ご相談でおみえになる方々は、病院でも様々な治療をされています。食事指導も受けてタンパク質や塩分の制限を守っている方もいらっしゃいます。なぜなのかといいますと、西洋医学的にはいったん低下した腎機能は、元に戻らず、慢性に経過した腎疾患で、クレアチニンが上昇すると低下することがないと言われていて、良い治療法がないからです。


では、漢方ではどうかと言いますと、漢方でも易しい病気ではありません。しかし、クレアチニンが3〜5mg/dl程度だったのが数ヶ月で明らかに改善して、病院からもうそろそろ透析を受けなければいけないと言われてから何年も経つのに、透析を回避している方も多いのです。適切な漢方薬を使えばクレアチニン値は下がります。


お医者さんの中には、漢方なんか効かないという人も居るでしょう。実際、某大手漢方薬メーカーが、病院向けに温脾湯(うんぴとう)という漢方薬を慢性腎炎・腎不全の治療薬として承認を取ろうとして、様々な治験をとりました。しかし、若干効果が認められるものの、充分に効果があるとは認められないという結果に終わり、承認を取るに至りませんでした。


臨床試験の場合には、ある病気の方全てに、対象となる薬と偽薬を投与して、はっきり効果が遭ったかどうかデータをとります。温脾湯は、温める働きがあります。大黄という下剤に相当する成分が入っていますので、体に熱がある熱い状態の人や軟便、下痢ぎみの方には、そもそも効果はありませんし、逆効果になることもあります。このようなタイプの人には最初から適合していないのです。こういった方には全く別の漢方薬が適合します。つまり、東洋医学的な症状や体質診断をして、適合する人だけに投与したわけではないわけだから、有効率が高い結果が出るわけがないのです。


数年前、京都の高雄病院の先生方が、腎炎・腎不全に対して黄耆が主成分の養腎降濁湯という漢方薬の研究発表が出され、非常に良い結果が出ています。しかし、これも、個々の患者さんに合わせてひとりひとり処方内容が違っているはずです。


透析を受けている方でも、様々な体調不良を回避するために漢方薬をのんでいる方も居ます。体のだるさが少ない、動悸や不整脈が無くなった、皮膚の痒みが出なくなった、など。


漢方療法で一番危険なのは、体質や症状に合わせず、○○さんが効いたから私も同じものを飲んでみようという行動です。合っていないものをのんだら、かえって具合が悪くなることもあります。


川口漢方薬局のホームページ 慢性腎炎・腎不全


川口漢方薬局のホームページ



お問い合わせは以下にお願いします。

電話    054-345−8991 

メール  kawaguchikampo@nify.com