店主の四方山話                    TOPへ戻る




  

 第142話 煎じ薬、丸薬、顆粒薬の話




漢方薬をのんだことがない、あまりなじみがないという方は、最近は少なくなりましたが、それでも、漢方薬に様々な形状、剤型のものがあり、それぞれ長所、短所があることはしっかりと認知されていないように思います。

そこで、今回は、煎じ薬も丸薬も顆粒薬もあって、よく知られた桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方薬をとりあげて、それぞれの剤型について長所、短所をあげてみたいと思います。



煎じ薬

煎じ薬とは、薬草を刻んだものを袋に詰めティーパックのような状態にしたもので、通常は、1包に水約500mlを加えて、半量(約250ml)程度になるまで煎じ詰め煎じつめて、煎じかすを捨て、残った煎じ液を1日3回に分けて服用します。


上左 桃仁(とうにん)      上右 芍薬(しゃくやく)
中左 牡丹皮(ぼたんぴ)    中右 茯苓(ぶくりょう)
下左   桂皮(けいひ)     下右  桂枝茯苓丸料



丸薬

丸薬は、薬草を粉末にしたものを蜂蜜や糊で丸めたものです。この桂枝茯苓丸は蜂蜜で丸めたもので、これが1800年以上前に書かれた金匱要略の原典どおりに製造されたものです。

  



顆粒薬

顆粒薬は、多くはエキス剤で、メーカーが工場の大きな釜で薬草を煮詰めたエキスを濃縮、顆粒状に製剤化して製品にします。





煎じ薬も丸薬も顆粒薬も、それぞれ特徴・長所・短所があります。

特徴・長所・短所
煎じ薬 効果はとても良い。煎じるのに手間がかかり、においなども気になる。持ち運びが不便
丸剤  効果はおだやか。蜂蜜で練ってあるので甘くてのみやすい。丸同士がくっついてしまったりすることがある。
顆粒薬  効果はおだやか。持ち運びにすぐれ、のみやすい。

これ以外に賦形剤(ぶけいざい)の問題があります。煎じ薬は薬草の成分と水のみが内容成分の全てですが、丸薬や顆粒剤は、丸や顆粒に仕上げるためにそれ以外の成分が入っています。丸薬であれば蜂蜜、糊、エキス剤の場合にはデンプンや乳糖、セルロース類などです。最近、アレルギー体質の方で、ごくまれに、賦形剤(ぶけいざい)が体質に合わなくて調子が良くない方がいらっしゃいます。そういった方は同じ処方名の漢方薬でも、顆粒の漢方薬はダメで、煎じ薬や丸薬だと全く大丈夫だという人がいらっしゃいます。剤型についてもご相談ください。


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