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 5回の流産がある人が無事に出産した症例

Lさん 36歳 身長153cm 体重63Kg  平成15年8月19日来局

結婚して8年になるが、まだ子供がいない。過去5回妊娠の経験があるがいずれも妊娠4ヶ月までに流産している。最近は妊娠もしにくくなり、避妊していないのに2年間妊娠していない。西洋医学の不妊治療は受けているが、最近になって体外受精を奨められた。しかし、妊娠してもまた流産してしまうのではないかという不安があり、流産しやすい体質を何とか改善したいというご相談を受けた。

3〜4年くらい前から体重が増加気味で、この頃から生理が遅れてくるようになり経血量も少なく生理も3日で終ってしまう。基礎体温は波動が大きく低温期が長い。イライラしやすく生理前に胸が張る。おりものが多い。疲れやすく、むくみやすい。9月より体外受精を受ける予定。過去5回の妊娠は最初の3回は治療を受けない自然妊娠で、後の2回は、ホルモン注射と人工授精などの西洋医学での不妊治療で妊娠した。

  今までの経過

Lさんは、加齢や度重なる流産のせいでお体のバランスが崩れてしまい、そのために妊娠しにくくなってしまったのと同時に流産もしやすい状態になってしまっていました。東洋医学では、妊娠しにくい原因と流産しやすい原因は共通した部分がありますので、まずは、体外受精が上手くいくような体質改善の漢方薬をおのみいただくことにした。不妊症にいい食事をしていただき食べ過ぎに気をつけていただいた。

婦宝当帰膠
二陳湯
参茸補血丸
晶三仙

1ヶ月の服用で疲れやすい感じが減退し、むくみにくくなってきた。以上の漢方薬を2ヶ月継続。

3ヶ月目の10月には体外受精を受けるためにホルモン剤などが使われたので、基本的には同じ漢方薬の組み合わせだったが、高温期の時だけ参茸補血丸を杞菊地黄丸と宝利神Pにかえておのみいただいた。

婦宝当帰膠
二陳湯
参茸補血丸
晶三仙


高温期のときのみ

婦宝当帰膠
二陳湯
杞菊地黄丸 宝利神P
晶三仙


体外受精が成功し11月に妊娠が判明。妊娠が判明したのと同時に、以下の漢方薬に変更。

婦宝当帰膠
紫蘇和気飲 +黄ごん、山薬 
宝利神P

晶三仙

悪阻がひどい時には、婦宝当帰膠を止めて二陳湯を加えておのみいただいた。
この組み合わせで5ヶ月目まで順調に推移した。

5ヶ月目に入って、むくみがひどくなり便秘がちになってきた。

婦宝当帰膠
杞菊地黄丸
十薬
宝利神P

晶三仙

以上の組み合わせに代えてから、むくみ、便秘がやや改善した。その後、この組み合わせで出産まで続けた。妊娠中の体重の増加は8Kg。

平成16年7月28日、普通分娩で男の子を出産。お産は楽であったという。出産後、9月の下旬になって赤ちゃんを抱いて川口漢方薬局においでになった時には、出産により体重が減り57Kgとなった。体調も良く、母乳の出も良いということでした。

 考察
適切な漢方薬を使えば流早産にも効果がある。特に、漢方薬は妊娠中にも安心して服用できるものが多いのが強みです。妊娠しにくく流産しやすい原因のひとつに肥りすぎ(Lさんの場合、ホルモンバランスが崩れていたことによって肥りやすくなっていた)もあるので、食養生と体質改善をした結果、妊娠中の体重増加も抑えられ、産後の体調も良くなった。