花粉症その2(対策)   怖い!花粉症の最悪の治療法    得意な病気   トップへ戻る



    花粉症と漢方                



花粉症の多くの方が、ドクダミ、甜茶、杉の葉茶など、民間療法に興味があったり、実際に試され
ているのを拝見して驚いています。こういうものも漢方だと思っている方もいらっしゃいますが、漢
方薬とは全く違い民間療法と言います。また、このような健康茶の飲用後の効果は、ある程度長
期に続けて多少良いような気がする場合も含め、実際には20%くらいの方しか実感できない
とい
うのが本当のところです。健康茶はあくまで食品ですから安全であることは間違いないと思います
が、宣伝文句に惑わされることなく過度の期待を持たずにおのみになられるのが良いと思います。

民間療法と、しっかりした漢方療法は治療理論の根本が違いますし、当然、効果にも大きな違い
があります。




漢方医学では花粉症をこう考える

「スギ花粉症」自体、近年ポピュラーになった疾患で、昔は無かったと思われますし、現在でも中
国には「スギ花粉症」は無い、もしくは、ほとんど無いと言って良いでしょう。でも、他の植物の花
粉が原因の花粉症はあります。

西洋医学で言うアナフィラキシー鼻炎、過敏性副鼻腔炎、血管運動性鼻炎に相当する病症につ
いては、馬王堆の漢の墓から出土した医学書にも記載がありますし、とても重要な漢方の古典の
書「黄帝内経」にも載っています。中国漢方(中医学)では 鼻 鼻九(びきゅう:きゅうは鼻へん
に九) 』
と言っています。

では、東洋医学では「スギ花粉症」をどのように病理的に把握して、どのような治療方法をとるの
か書いてみましょう。なお、この理論は、あくまで中医理論に基づくものですから、肺、脾、腎など
の臓は、西洋医学でいう解剖学での肺、脾臓、腎臓とは異なります。西洋医学の肺、脾臓、腎臓
というのは、杉田玄白という江戸時代の医者が、ターヘル・アナトミアを翻訳したときにそれまでの
東洋医学の五臓の名前を、そのまま使って今日に至っていますので、余計にこんがらがってしま
うので注意が必要です。詳しくは『わかりやすい東洋医学』の中の、五臓六腑の話を参考にしてく
ださい。



体質要因

衛外不固(えがいふこ)

「衛気(えき)」というのは、皮膚や粘膜のすぐ下に流れている体外からの悪いものを防衛する「気
(き)」の事です。何らかの原因で、この気の働きが弱まったりした状態のことを、衛気(えき)が体
表をしっかり固めていないということで「衛外不固(えがいふこ)」と言います。

  衛外外固の原因

 1)肺に原因がある
衛気をコントロールしているのは肺であるが、肺の機能が弱かったりした場合、上手く、 衛気を
全身に巡らせることが出来ないので衛外不固となる。

 2)腎に原因がある
衛気が作られるのは、腎です。腎の気が衛気となるわけで、腎が弱いため、衛気が充分に出来
ない。

 3)脾に原因がある
腎から生成した衛気は、脾から「後天の気(ようするに食べ物からの栄養やエネルギー)」 をもら
って強くなります。脾が弱いと衛気が強くなれない。

この部分はちょっと難しいと思いますが、詳しくは免疫と漢方2もご覧ください。

飲邪(いんじゃ)

飲邪(いんじゃ)というのは、簡単に言うと体の中の不要な水毒のことです。この水毒は、水分の
摂りすぎでも出来ますし、食べ物や飲み物は規則正しく摂取していても、様々な体の機能がおか
しいために体に必要な水分にならず、悪い水分になってしまって出来ることもあります。からだの
水液の代謝の調節も肺と脾と腎が行っているので、この三つの臓の働きは重要です。




外部要因

風邪(ふうじゃ)の侵入

東洋医学では、花粉などのアレルゲンの侵入を「風邪(ふうじゃ)」の侵入として考えま す。春は風
がふきやすく空気もホコリっぽくなるため、春は風の季節と言い、「風邪(ふ うじゃ)」による病気が
多くなる季節なのです。つまり、上記の体質要因の人が「風邪(ふうじゃ)」の侵入を受けて発症す
ると考えているのです。季節性のスギ花粉などは強い風邪(ふうじゃ)として考え、通年性鼻炎の原
因となるアレルゲンに関しては弱い風邪 (ふうじゃ)として考えます。東洋医学ではアレルゲンがス
ギであるとかヒノキであるということは、治療上全く参考になりません。

ストレスや飲食の不摂生など

ストレスの影響を受けると、肝の働きが悪くなります(東洋医学的な肝は、自律神経系も含みます)。
肝は、肺や脾の働きをコントロールしていますので、肺や脾の働きがおかしくなります。また、慢性
的な睡眠不足は、腎を弱めますし、飲食の不摂生は、脾に負担をかけます。過労は、五臓全てに
良くありません。

飲邪(いんじゃ)が、冷えた性質であるか、熱い性質であるかによって、または、風邪(ふうじゃ)が
冷えた性質のものであるか熱い性質のものであるかによって、症状に違いが出るとされています。
具体的な対策法は、花粉症その2(対策) に書きます。

                                           



 
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