漢方の得意な病気        アレルギー専科         トップへ戻る




  じんましん その2 
                    東洋医学的立場から



蕁麻疹に相当する病気については、古い漢方の医学書にもいろいろな書物に記載があります。昔の本には、風疹塊(西洋医学の風疹と漢方の風疹は全く別の病気です)とか、隠疹という病名で載っています。


現代の中医学では、風邪の侵襲、素体不足、飲食不節、気血両虚、肝気鬱滞(ストレス)によって、邪気が肌表に鬱滞して蕁麻疹が発生すると考えています。

そして、西洋医学とは少し違った分類をしますし、患者さんの体質や症状によって、治療法も使用する漢方薬も変わってきます。慢性蕁麻疹の場合、症状が激しい時と、症状が落ち着いているときは、使用する漢方薬は異なります。症状が落ち着いているときは素体の虚と気血不足などの改善で蕁麻疹が発生しにくい丈夫な体をつくることを目的に治療します。







東洋医学的タイプ別分類

風寒型

  西洋医学での寒冷性蕁麻疹の大部分は、このタイプに入ります。寒さや冷えによって発生、増悪します。暖めて風寒の邪を発散する治療をします。緩解期には、冷え症を治療したり寒冷に対して強くなる体質改善をします。

風熱型
  暖まると悪化し、冷やすと緩解するタイプの蕁麻疹です。ほてりを冷まし風熱の邪を発散する治療をします。緩解期にはほてりやすい体質を改善したり温熱に対して強くなる体質改善をします。

胃腸湿熱型
  蕁麻疹の皮膚症状と同時におなかが張る、下痢、腹痛などの胃腸症状を伴う場合です。胃腸の状態と蕁麻疹の皮膚症状を同時に治療する漢方薬を使います。緩解時には、胃腸を丈夫にして蕁麻疹が発生しにくい体質改善をします。

血熱型
  熱感が強く、赤みの強い蕁麻疹で特に夜間に増悪します。血に熱をもってしまっていると考えて血の熱を冷ますことで治療します。

表虚型
  西洋医学でのコリン性蕁麻疹に多いです。ふだんから汗が出やすかったり寒がりで、汗が出ると発生します。漢方では、衛気という体表部を固める気が弱く体表部を固めることができずに蕁麻疹が発生すると考えて、衛気を丈夫にし体表部を固めながら風邪を発散する治療をします。緩解期も体表部を固めたり、自律神経のバランスを整えることで体質改善をして発生しにくい体質作りをします。

気血両虚型
  繰り返し再発し、疲れるとひどくなる蕁麻疹です。疲れやすい、息切れ、顔色に艶がない、風邪をひきやすい、動悸、不眠、肌がかさつく、爪が弱い、女性の場合生理が遅れるなど、気や血の不足していることが蕁麻疹を発生させているので、気血を補うような漢方薬で体質改善します。蕁麻疹以外の症状も改善します。

衝任不調型
  女性の月経期に発生する蕁麻疹です。これは、女性の生理を起こさせる働きが不調なために発生する蕁麻疹で、根本治療は、より生理の状態を良くすることが体質改善になります。ですから、生理不順や生理痛、月経前後の不定愁訴があればこれも同時に治療できます。

心脾両虚型
  西洋医学でのコリン性蕁麻疹に多いです。蕁麻疹の色は薄く、夜間に増悪し、発汗すると発生しやすいです。疲れやすい、動悸、不眠、食欲不振、顔色に艶がないなどの症状があります。東洋医学での心と脾を丈夫にすることで蕁麻疹が発生しにくい体質に改善します。



以上のように、体質や症状によって蕁麻疹に使う漢方薬は沢山あります。詳しくは御相談ください。



           蕁麻疹1へ戻る                   漢方の得意な病気へ