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  慢性腎炎・腎不全   メインイメージ

近年、慢性腎炎や腎不全の漢方相談が増えています。特に、糖尿病性腎症の方が多くなっています。

糖尿病性腎症

糖尿病の病歴が長くなりますと、慢性腎臓病(CKD)が発生しやすくなります。放置しますと、ますます腎機能が低下し、透析を受けなければならない状態に陥ります。また、心筋梗塞などの重い合併症が起こりやすいことも事実です。

腎不全の進行

第1期       *糖尿病と診断された時点で、第一期腎不全であるとみなされる。
  腎機能の低下(予備能の低下)
  腎機能(濾過能力)が70〜50%に低下。
  腎臓の予備能力で働きは維持され、特に症状は出ない。
できれば、この時点までで食い止めたい。

第2期
  腎機能の障害
  腎機能は50〜30%に低下。
  血清クレアチニン値が正常の範囲を超えて2mg/dL以上になる。
  人によって症状が出てくる。

第3期
  腎不全
  腎臓の機能が30%〜10%に低下した段階。
  血清クレアチニン値は3mg/dL以上になる。
  腎不全の症状が出る。
  薬での治療、食事療法を行う。

第4期
  末期腎不全
  腎臓機能が10%以下に低下した段階。
  血清クレアチニン値は8mg/dL以上。
  この段階では尿がほとんど出なくなるので尿毒症が起き、各種の重大な症状を起こして命に関わる。
  透析か腎臓移植が必要になる。



慢性腎炎・腎不全の漢方療法の長所

西洋医学では、慢性的に腎機能が低下した場合、クレアチニン値などはいったん上昇したらなかなか下がらない。しかし、適切な漢方薬を使えば、クレアチニン値を下げることが出来て、透析を回避、あるいは透析までの課程を遅らせることが可能です。

正常クレアチニン値    男性 0.7〜1.5mg/dl  女性 0.5〜1.2mg/dl


慢性腎炎・腎不全を漢方ではどのように考えるか?

慢性腎炎・腎不全は、関格(かんかく)という病名で知られていました。関格という言葉は春秋戦国時代から前漢時代に成立した《黄帝大経》の中に、脈象の記載があります。そして、後代になると、嘔吐や大小便の異常を伴う命にかかわる病気として捉えられています。

腎臓の機能が低下すると、小便が出なくなったり逆に異様に近くなったりします。それが酷くなると嘔吐を伴うことがあります。典型的な腎不全の状態です。

1.脾腎の虚衰
腎機能の低下は、脾腎の虚衰ととらえます。これが長期化しますと、心、肺、肝など他の五臓にも悪影響が出ます。

2.湿濁や血於の産生
腎機能が低下すると、体内の水分の代謝を正常に保つことが出来なくなります。その結果、湿濁(汚れた悪い水)が体内に貯留するようになります。また、湿濁はますます腎機能を低下させるのと、他の臓にも悪影響を与えます。湿毒とも言います。また、水が汚れれば血もまた汚れます。血が汚れて流れが悪い状態の事を於血といいます。於血は動脈硬化の進行を早め、腎臓の糸球体の損傷を早めて腎機能をますます低下させます。


慢性腎炎・腎不全のための具体的な漢方薬は?

脾腎の働きを良くするのと湿濁、血於を除くことを同時に行うのが基本です。ただし、脾腎の働きを良くするのを主にするのか、湿濁を除くのを主とするのか、血於を除くのを主とするのか、あるいは全部が必要なのかは、患者さんの状況によって違います。

軸になる薬草は以下のものです。

脾腎の働きを良くするもの
黄耆、人参、白朮、甘草、山薬、山茱萸、地黄、桂皮、附子、生姜、など

湿濁を除くもの
茯苓、土茯苓、沢瀉、茵ちん蒿、厚朴、滑石など

於血を除くもの
丹参、芍薬、紅花、川きゅう、大黄、

様々な医療機関や研究機関から養腎降濁湯温脾湯などの研究論文が出ていますが、体質や症状にあわせてはじめて効果があります。


原因や体質の鑑別が複雑ですので、適切な漢方薬の選定は専門家にお任せください。詳しくはこちらでご相談ください。直接メールでもご相談承ります。kawaguchikampo@nify.com

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