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  生理の一周期を1クールとした漢方の周期療法

不妊症の場合、一ヶ月の月経周期を1クールとしての漢方の周期療法が、とても有効なこ
とが多いです。

不妊症の漢方の周期療法とは、生理周期を2〜4つに区切って、それぞれの時期に違った
漢方薬をのんでいただく方法です。
生理中、低温期、排卵期、高温期の4つの時期に分ける
場合が多いです。


生理中古くなった内膜を剥がし子宮内部を綺麗にするためのお薬(これは血行を良くする
働きもあります)を使います。


低温期(生理が終わってから排卵3日前)
卵胞の成長には、腎の精と肝の血が充分ある
状態でないといけないとされていますので、低温期には、血を補うものと腎精を補うものを
特に多く使います。


排卵期(排卵2日前から5日間)成長した卵子が動いてもらいやすいように、気や血の流
れが良くなって通りが良くなるようなものを多く使います。
おりものの状態で漢方薬が変わり
ます。


高温期体温が高い状態で安定してくれないといけないので、いつもよりエネルギーを補う
ものをいつもより多く使うのです。例えば、黄体ホルモンの分泌が良くない傾向の方の場
合、排卵後から高温期の間だけ期間限定で
海馬補腎丸参茸補血丸のような腎陽を補
う働きのある漢方薬を服用したりすると、速やかに高温期となり高温期が安定するようになっ
て妊娠しやすくなります。


ある一定期間だけ、多く服用したり別の漢方薬を併用する淤血(古血)を除く漢方薬を使用す
る場合は、月経期間中だけは休止したり量を増やすなど、時期や状況に合わせ、様々な漢
方薬を組み合わせて、臨機応変に患者さんの体質や月経周期の状況に合わせて服用方法
を変える方が体のバランスが早く整う場合も多いです。


周期療法のやり方も今、中国では周期療法は2種類の考え方があります。一つは弁証論治
をしない西洋医の考え方で、卵胞期には卵胞発育促進を、黄体期には黄体発育促進を、生
理期には理気活血(気を巡らせて、血液の流れを良くする)をします。つまり体質や症状に関
係なく漢方薬を使う方法です。

もう一つは、周期療法に弁証論治を組み合わせる考え方で、陰虚(のぼせタイプ)や陽虚(冷
えタイプ)など、様々なタイプに分けて薬を変えていきます。これは単純な周期療法だけよりも
効果がさらに高まります。川口漢方薬局の周期療法は、原因や体質によって、それぞれその
方の体質、状況に合わせて漢方薬を使うやり方の後者の方法です。

特に最近は不妊症の33%以上の人がプロラクチンが高く、黄体ホルモンが抑えられてしまっ
ているのでプロラクチンを下げることが大切です。中国漢方不妊症周期療法もご覧ください。



  西洋医学の診断結果も参考になります。

[中医雑誌99/7 何少山先生の不妊療法から引用]

1.排卵障害型の不妊症  
    
不妊症の中でもっとも多く見られる。西洋医学ではまず排卵誘発剤を使用する。漢方医学
だと
腎を補うことが治療の基本になる。
排卵促進として排卵前数日間は車前子、木通、細辛などを加えるか、これらの配合された
漢方薬を併用すると良い。                  



 a 多嚢性卵巣          太った人に多い。漢方医学的には痰湿を挟んでいるので
                    温腎化痰する。
紫石英 石菖蒲 半夏 胆南星 山ざ子
                    鶏内金 穿山甲
などを使用する。


 b 高プロラクチン血症     疏肝理気する。 柴胡 白芍 路路通 麦芽 蒲公英など
                    を使用する。特に
炒麦芽は安全で使いやすい。


 c 卵胞未破裂黄体化     おりものの量がすくない、膣が乾燥する
  
小卵胞黄体化        これらは、精血虚寒の証 巴戟天 淫羊霍 熟地 肉従蓉
                     鹿角霜
などを用いる。

 d 卵胞滞留           精神的なストレス、局部の炎症、癒着などによって卵胞が
  大卵胞             破裂しない。漢方的には気機の阻滞と淤血である。活血す
                     る。香附子 鬱金 丹参 益母草 

 
2.卵管炎症性の不妊症

下腹部の片方または両方がしくしく痛む、疲れた時に痛みが起こりやすい。腰が痛い、生理
不順など症状は複雑である。

漢方的には「久病多淤」(長い病気には淤血が多い)「久病多虚」(長い病気には虚が多い)
「久病入腎」(長い病気には腎にまで影響を受けている)
温寒化湿 活血化淤     
紅藤 敗醤 失笑散 穿山甲 黄耆建中湯などを用いる。

3..子宮性の不妊症

       土真性養血 紫河車 熟地 鹿角膠 当帰 黄耆

   黄体ホルモン不足
       黄耆 巴戟天 肉従蓉 淫羊霍

    流産や掻爬、炎症などで子宮内膜の状態が悪い
       清熱化湿  活血化淤
       血渇 桃仁 紅藤 熟大黄
 

最後に

卵管が癒着しているために排卵がない等、器質的な異常がある場合、漢方療法だけでは
望み薄なこともあることも書き添えます。また、
不妊の原因の約4割は、夫側にあります
男性不妊症に使う漢方薬も、体質や原因によってさまざまな漢方薬を使い分けます。夫側
の原因でも、ストレスが原因の場合があり、これも西洋医学的には見落とされています。
最初は、できればご夫婦そろって相談されることをおすすめします。